ニュース 2018年7月9日

2018年夏、二つの『HIGH SCHOOL MUSICAL』が上演されます。7月の学校法人 日本芸術学園 日本芸術専門学校(日芸)による山田和也演出版と、8月のSeiren Musical Project(セイレン)による角川裕明演出版。学生が作る『HIGH SCHOOL MUSICAL』を盛り上げようと、日芸とセイレンのコラボレーション企画をスタート。まずは両公演のトロイ役とガブリエラ役の6人が結集、座談会を開催しました。

集まったのはセイレンのトロイ役の大河原渉(21)、スリヤ佐野ヨハネ聖文(21)、ガブリエラ役の佐野史歩(21)、古沢朋恵(18)。日芸のトロイ役の長塚拓海(21)、ガブリエラ役の斎藤瑠希(15)の6人です。

【左から大河原渉、スリヤ佐野ヨハネ聖文、佐野史歩、古沢朋恵、斎藤瑠希、長塚拓海】

 

■登場人物の葛藤に共感■

 

Q トロイとガブリエラはそれぞれどんな人物ですか?

大河原  イースト高校のバスケットボール部のキャプテンです。学校のスーパースター!

長塚    小さい頃から父親と二人三脚でバスケットボールをしていて、バスケ以外に興味を持たない青年。そんな青年がどう変わっていくかを描く物語でもありますね。

スリヤ  ガブリエラと出会うことで歌の世界に興味を持ち始めて、ミュージカルもやりたいけれど、バスケットボール部のキャプテンとしての自分とガブリエラと一緒にいるときの自分との板挟みになっていくんです。

佐野    ガブリエラは数学の天才少女です。トロイのいる高校に転校生としてやってきて、トロイと出会うことで歌う楽しさや自分らしくいられることに気づいて、今までの自分から変わりたいと思い始めます。

 

Q 自分自身と役との共通点はありますか?

大河原  僕の家族は親も姉も全員が教員なんです。僕も早稲田大学教育学部に通っていますが、小さい頃から舞台とかミュージカルとかの道に進みたいと思っていたんです。でも、やっぱり反対されていて、その葛藤は共通していると思いますね。家族のたどってきた道を一人だけ外れようとするのは、勇気のいることだし、責任も伴うので…。

斎藤    私も大河原さんと似ていて、姉が二人いて二人とも看護師の道に進んでいます。、その中で私だけ芸能の道に進みたいって言っているんです。親は応援してくれていますが、一人だけ将来がわからない不安はガブリエラと共通するかなと思います。

佐野    この作品って、“スクールカースト”がすごくはっきりしていて、クラスの中心にいるタイプや真面目なタイプなど、色々なキャラクターがいるんですけど、自分が中高生の時には中心で目立つタイプではなかったので、そこは似ていると思います。

長塚    トロイは一見スポーツ少年で快活なイメージな男の子なんですが、実は屋上にお気に入りの場所があって一人でいることが多いとか、みんなに悩みを打ち明けるタイプではないところが似ていると思います。

 

■自分らしさを大事に役作り■

 

Q 役作りにあたって、参考にしたものはありますか?

斎藤    私は、やっぱり小さい頃から見ていた『HIGH SCHOOL MUSICAL』の映画です。私の中のガブリエラはずっと映画の中のヴァネッサ・ハジェンズだったので、ゼロから作るというよりは、まずは映画を参考にしました。

大河原  僕は逆に、『HIGH SCHOOL MUSICAL』を初めて見たのがこの年齢になってからで、トロイは自分とは似てないなと思ったんです。なので、自分の中の似た経験を探しながら、いかに自分らしさを出せるかを大事にしています。

佐野    私が映画を見たのは小学校5、6年生のころで、その時から大好きな作品だったんですけど、今回はあえて映画のイメージを崩して、新しく作りたいと思っています。

古沢    私も映画が大好きでシリーズ全部見ていたんですけど、映画とはまた違った形で、自分と向き合って、一から考えたいなと思っています。

長塚    僕はオーディションが決まってから映画を見ました。ビッグタイトルなだけあって原作ファンの方もきっと見に来ると思うんです。そんな原作ファンの方も楽しんでいただけるように、映画から得られる部分はもらいつつ、さらに自分だったらどう解釈するかをいつも考えて、演出の山田さんと相談して役作りしています。

スリヤ  映画は一旦なかったことにして、自分のフィルターを通して台本と向き合って、自分の過去と照らし合わして、等身大の自分も使って、せりふを読む。原作ファンの人をいい意味で裏切って行きたいと思っています。

 

Q 高校生活が描かれますが、高校時代に夢中だったことはありますか?

大河原  中学生の時にはバスケをやっていたのですが、高校ではミュージカルがやりたかったので、自分でミュージカル部を作りました。最初は一人しかいなくて、公演も一人でやっていんですが、その公演を見た後輩たちが一緒にやりたいって言ってくれて、高校三年生の時には14人になり大会とかにも出ていました。

スリヤ  中学までサッカーやっていたんですけど、怪我してやめてしまって…。高校は半分帰宅部で遊んで、あとは勉強をやっていましたね

佐野    バトントワリングやチアを中学までやっていたんですけど、高校ではミュージカルをやりたいと思って、バトンをやめて劇団に入ってミュージカルをやっていました。

古沢    中学までは劇団に入っていてミュージカルをやっていたんですけど、高校は遠くなってしまったこともあって、新しいことを始めたくて、空手部でした。

斎藤    今、高校生なんですけど、中学の時は周りに歌が好きな子がいなくて一人浮いていたんです。でも、高校(日本芸術高等学園)に入ったら、夢は人それぞれでも目指すところは一緒、みたいな人がたくさんいて、友達がいっぱいできました。普通の高校とは違うことができるので、楽しくやっています。

長塚    小さい頃からスポーツ漬けの日々でしたが、ずっと一つのスポーツを続けることはなくて…。高校では最終的にバドミントン部に落ち着きました。でも途中で将来の夢を考え始めて、だんだんバドミントンから遠ざかり、後半はギターケースに釣竿を隠して持って行き、毎日釣りをしていましたね。

 

■将来の夢は模索中…■

 

Q 将来の夢はありますか?

長塚    自分の将来は模索中です。表現することにはこだわりたくて、その表現方法をどうするかだと考えています。表現をして、美味しいご飯を食べて、静かに暮らしていければいいですね。

斎藤     小さい頃から歌手になるのが夢なんです。ミュージカルに触れたのは4~5歳ぐらいで、そこからお芝居にも興味を持って、まだ方向は定まってはいない感じです。ミュージカルなど色々なことを経験して、歌をベースにマルチに活動していきたいなと思っています。

古沢    私もまだ決まってなくて…。すごくミュージカルは好きなんですけど。今年大学に入ったので、これからどうするかを考えたいなと思います。

佐野    大学4年生なんですけど、就職活動はしていなくて、やっぱり舞台とか表現することをこれからも続けて行きたいなと思っています。

スリヤ  僕は就職して家庭を持ちたいです。子供は3人欲しいです。

長塚    それが一番いい(笑)。

大河原  僕は小さい頃から色々習い事に挑戦したんですが、ミュージカルはずっとブレないで好きでい続けられているので、将来もその道に進みたいと思っています。この道で食べて行きたい、舞台にはずっと立っていたいと思っています。

 

Q 稽古で苦労していることはありますか?

長塚    舞台装置の転換かな。出演者が役柄としてと完全に裏方としてと、両方での転換がシーンごとに細かくあるので、気をつかっています。

斎藤   私はミュージカルに出るのが初めてなので新たに知ることが多くて。今までは歌一本だったので、演技とダンスにも苦戦しています。

古沢    私は相手の目を見て演技することが課題です。目をそらしてしまう癖があるので、そこが難しいなと思っています。目を見て会話をできるようにしたいです。

佐野    芝居をしすぎないことです。せりふになると言い方の癖が出るので、自分の素の状態でお芝居をするというのが難しくて。自分の殻を破っていきたいのですが…。

スリヤ 自分の記憶をたどるっていうのが一番難しいですね。自分の経験の中から同じような感情を探すのがすごく難しいです。

大河原 僕たちはダブルキャストなので、別の組み合わせの公演の時はアンサンブルとして出演するんです。なので、場面転換や振付も2倍覚えなきゃいけないのが大変ですね。トロイ役はもちろん、もう一個の方もおろそかにならないようにと思います。

佐野    しかもシャッフルで毎回組み合わせが変わるから、自分が今の稽古は誰なのかわからなくなりそうになるんですよね。

長塚    でも、逆に新鮮な気持ちで稽古ができそうですね!

 

■歌い踊りながらバスケも■

 

Q お互いに質問したいことはありますか?

長塚    バスケットボールの練習は始まりましたか?

大河原&スリヤ いや始まってないです。(笑)

長塚    いや、まじで地獄ですよ…(笑)。技っていうのかな、レッグスルーとか、バスケは少しやっていたんですが難しすぎて…。バスケ経験者の方って何人ぐらいですか?

スリヤ  3人ですね

長塚    バスケをやりながら歌い踊るナンバーの「Get’cha Head in the Game 」は、もう逃れられない運命ですね(笑)。

スリヤ  オーディションの時にボールを使ったんですけど、もうお手玉していました(笑)。

斎藤    バスケットボールでお手玉ってなんだかすごいですね。想像したら面白い(笑)。

スリヤ 例えです(笑)。

長塚    ボールに集中しちゃうと、バスケが実際にうまくても、ダンスナンバーとしてはうまくいかなくて。見た目がカッコ良くないとだめだということもわかるので、難しいです。

大河原  うわー、怖いなぁ。

長塚    稽古がないときも、ずっとボールに触るようにしています。チームのエースを演じるのは生半可な練習じゃ間に合わないなと思って。

 

Q 最後に、それぞれの公演の見どころを教えてください。

長塚    山田さんの演出方針は、まずこちらがやりたいようにやらせてくれるんです。そういうところも学生らしくていいと思っています。技術面で足りないこともありますが、若さやパワーで最後まで駆け抜けていきたい。あと日芸は全員がミュージカルをやりたくてやっているわけではなくて、声優コースやダンスコースなど、それぞれの将来を目指している人たちが集まっているので得意分野がバラバラ。でもその持ち寄った個性があるからできることが、この舞台にはあると思っています。

斎藤   ミュージカルなので歌、ダンスはもちろんなんですけど、みんなの熱量がすごくて、迫力ある作品になりそうです。そこを楽しみにしていただけたらって思います。

古沢    『HIGH SCHOOL MUSICAL』はとても有名で、ミュージカルにあんまり興味のない人も楽しんでもらえる作品だと思います。セイレンは配役をシャッフルして上演するので、公演ごとにまた違った魅力をお伝えできると思います。

佐野    フライヤーにも「絶対に見るな!」と書いてあるんですけど、今までのセイレンよりもさらにエネルギッシュ。この作品に対する思いが強いメンバーが集まっているので「絶対に見て欲しい!」です。自分たちにしかできない舞台をやります。

スリヤ 『HIGH SCHOOL MUSICAL』といえばやっぱり歌やダンスに目が行きがちだと思うのですが、超演劇的なミュージカルでもあるので、芝居の方も注目していただけると嬉しいです。

大河原 映画のイメージが強いとは思いますが今、この作品をやる意味を僕たち自身も見つけ出したいですし、お客様にもその意味を感じていただけたらと思います。

【座談会終了後に全員で!】

 

笑顔の絶えない座談会となりました。

日芸とセイレン…それぞれ違った魅力の舞台になりそう。この夏はぜひ、たくさんの方に両方の公演を見ていただきたいです!

高校生、大学生だからこそ作り出せるフレッシュでエネルギッシュな二つの『HIGH SCHOOL MUSICAL』をどうぞお楽しみに!

 

★日本芸術学園PTMC公演 7月13日(金)~17日(火)

山王ヒルズホール(JR大森駅西口徒歩3分 日本芸術専門学校内)

http://www.jnc.nichigei.ac.jp/highschool-musical

 

★Seiren Musical Projec 8月23日(木)~28日(火)

品川六行会ホール(京急線新馬場駅北口徒歩3分)

http://seirenmusicalproject2.web.fc2.com/nextstage.html